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シリンダーの種類によって鍵の防犯性に違いはある?

防犯対策の中でも最もポピュラーなのが鍵を使用した防犯です。鍵を持っている人のみが施錠、解錠をすることができるので、自宅や職場、倉庫や様々な施設などは鍵を使用しています。普段何気なく使用している鍵ですが、鍵の仕組みや仕組みの違いによる防犯性について考えたことはあるでしょうか。

シリンダーとは?

シリンダーは英語で円筒を意味しています。鍵の場合は、鍵を差し込んで錠前を操作する鍵穴の部分のことであり、シリンダーに合わせた鍵を使用しなければ開けることはできません。

シリンダーの仕組み

シリンダーの簡単な仕組みとしては、太い円筒の中に細い円筒が入っています。ここに鍵を差し込んで内側の円筒を回転させて開閉するという構造になっているのですが、外側の円筒と内側の円筒を貫くような形で複数の障害があるので、鍵のくぼみと障害が一致する鍵がないと開かない仕組みになっています。シリンダーと一口に言ってもいくつかの種類があり、より防犯性を高めるために自宅や職場のシリンダーを交換したことがあるという人もいるのではないでしょうか。

シリンダーの種類と防犯性

シリンダーにはいろいろな種類があり、それぞれ防犯性が異なります。以下に代表的なシリンダーの6種類と防犯性について紹介します。

ピンシリンダー

戸建て住宅やマンションなどで多く使用されているのがピンシリンダーです。ピンシリンダーは一列に並んだ障害の形がピン状になっており、鍵の刻みが一方向しかありません。防犯性に優れているとは言えないタイプですが、住宅の他には机の引き出しやロッカーの鍵などに使用されていることが多くなっています。

ディスクシリンダー

普及率の高さからピッキング犯に狙われやすいと言っても過言ではなく、シリンダーの中でもより簡単な作りになっているのがディスクシリンダーです。日本の住宅で広く使用されてきましたが、近年では防犯性や劣化などを理由に交換を行っているところも増えています。ディスクシリンダーを使用している場合は鍵そのものを交換したり、補助の鍵を取り付けたりするなど防犯面の見直しをおすすめします。

ロータリーディスクシリンダー

ロータリーディスクシリンダーはピッキングに強いと言われています。ディスクシリンダーの後継として開発されたシリンダーであり、見た目はディスクシリンダーと似ています。このタイプのシリンダーは非常に防犯性が高く、外筒と内筒を貫くロッキングバーと障害であるタンブラーが別々になっています。正しい鍵を入れるとタンブラーとロッキングバーが合致して内筒におさまり鍵を開けることができるのですが、ロータリーディスクシリンダーはスペアキーを作る際に正確にコピーをしなければ開けることができない、鍵が抜けなくなるなどのトラブルもあるため、合鍵を作る際は十分な注意が必要なものでもあります。

ディンプルシリンダー

ピンシリンダーをより複雑にしたのがディンプルシリンダーです。ピンが複数の方向から刺さっており、本数が多いのでピッキング犯に狙われにくいシリンダーとなっています。鍵の表面には凸凹のくぼみがあり、比較的新しい戸建住宅やマンションなどに使用されるようになりました。

可変タンブラーシリンダー

可変式タンブラーシリンダーは円筒内の障害が最大13枚で構成されています。通常のシリンダーとは違い独自の機構になっているのですが、4段変化のメインタンブラーと2段階変化のサイドタンブラーによって261億通りもの鍵の種類を作ることができるシリンダーです。全てのタンブラーが揃わないと回転せず、同時に全てのピンが揃わないとシリンダーが回転しないのでピッキング対策の鍵としては非常に優れています。シリンダーの内部も高硬度部品が使用されているのでドリル対策も万全です。通常の鍵の交換はシリンダーと鍵をそれぞれ交換する必要がありますが、可変タンブラーシリンダーは可変式なので新しいニュートラルキーを用意し、それを挿した後に次に使用する鍵を差し込むとシリンダーを交換することなく鍵を交換することができます。賃貸マンションやウィークリーマンションなど頻繁に人が入れ替わるタイプの物件に適しているシリンダーとも言えます。

マグネットシリンダー

マグネットタブレットシリンダーは鍵の側面にマグネットが埋め込まれており、鍵の表面にも磁石が入っています。円筒内の障害と鍵の表面の磁石が反発し合うことで内筒が回転し解錠することができます。磁石のS極とN極の配列が全て一致しないと回転しないので、1つでも合わないと開けることができません。この点からも非常に防犯性の高いシリンダーの1つです。ただし、磁石の磁力が弱まってしまったり、鍵から磁石が取れてしまったりすると鍵を開けることができなくなってしまうので注意が必要です。鍵と一言で言っても様々な種類のシリンダーがあり、どのシリンダーの鍵を選ぶかによって防犯性に違いが出てきてしまいます。ピッキング犯に狙われにくいシリンダーの鍵をつけることで安心して暮らすことができますが、ピッキング犯の犯行も日々進化しているので、シリンダーの種類や防犯性に関する知識を高めて対策を行いましょう。

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